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はじまりの時代

第10回 2001年「新風」
~新しい仲間と新しい価値を生み出す準備をした~

ITバブルが崩壊したことでインターネットビジネスが新たな転換期を迎え、僕等に求められることも大きく変化してきました。これらに応えるべく、僕等は新たな創業期を迎えることになります。

会社としてより効率的・システマティックに対応していくため、業務フローや人材育成の再構築が必須となりました。

「人」のこと

2001年は、人材を育成することに注力した年でもありました。その成果は社内外で明確になっていると自負しています。各種研修や、社内コンペ、中間査定によるチーム編成などを複合的に組み合わせることで、メンバーのスキルアップを助けていくというものです。成果が出るまで1年はかかります。いやむしろ僕等のようなスピード感の中に生きる会社の場合、人材育成に許される時間は1年しかないということもできます。

研修の中でも規模の大きなものは、年4回のペースで行なわれる「新人研修」と呼ばれているもので、1日中通して2週間にわたって行なわれます。講師は会社のメンバーが担当します。自分達の実体験から得た教訓や知識を提供するわけですから、これ以上実践に役立つ講義は無いと思います。この研修を受けた新人達の目つきが2週間後にがらりと変わりますから、効果はあるはずです。講師役のメンバー達にとっても「教える」立場として自分達の仕事を振りかえることは重要な作業だと考えています。

人材育成の集大成「イノベーションラボ」

そして2001年の8月に、僕等の人材育成の集大成として「イノベーションラボ」を設立しました。 オン・ザ・エッヂ(現ライブドア)さんとの合弁事業です。「真にWebプロデューサーと呼べる人材を育成する」ことを目的に、ビジネスとして成功するWebを制作するためのスキルを総合的に学んでいく場です。

具体的には、Web制作のフローやデザイン、システムの基礎知識に始まり、チーム運営の方法、発想法、プレゼンテーションに至るまでWebプロデューサーに必要な考え方やスキルを短期間で修得します。講師陣は、僕等の考え方に賛同してくれた現役の制作者やコンサルタント達で、実際の制作現場の声を聴くことができるため「今日からすぐに使える」講義であるところがポイントです。

回を重ねる毎に受講者が増え、制作者以外にもクライアントの立場の方々や実際にWebを運営しているWebマスターなどバックグラウンドは多岐に渡ります。立場は異なっても、受講者のWeb制作に対する意識が非常に高いレベルで驚かされます。

オーセンティア設立

またこの年は、いくつかの新会社設立に関わりました。そんな中でも株式会社オーセンティアは、効果的なサイトプロモーションを提案する企業として大変期待しています。インターネット、紙、テレビ等といった複数のメディアを組み合わせ、「数よりも質の効果(企業のファン作り)」を狙っています。

インターネットでは「告知効果」はほとんど期待できません。しかし、「ファンを作る」ことに関してはどんなメディアよりも優れた力を発揮します。ならば、集客効果のある他メディアとの連携で、より押しの利いたプロモーションをやろう、というのがオーセンティアです。

強みとして、立案から制作、さらに効果測定までワンストップで提供できるということがあります。僕等は経験から、サイトを制作する前からプロモーションのことを考慮すべきだ、と考えてきました。サイトができてから「人を集めましょう」というのでは遅い。「人が集まるようにどんな仕掛けを組み込むか」ということを制作と同時進行でやっていく必要があるのです。

また、プロモーションの効果を測定する仕掛けもサイト内に組み込みます。「何を成果とするか」具体的な数値としてゴールを定め、公開と同時にそれを定量的に調査します。結果が明確な数値として見えるところがマスメディアでのプロモーションとの違いです。具体的には、ログ解析の他、公開前後のユーザビリティ調査やアンケート調査を組み合わせます。成果を計るだけでなく、もしも問題点があるのならば「どこをどのように直せばいいか」ということを制作のレベルで提案できます。

同志:63名

続く



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