大量の製品データを有し、従来は「紙カタログ」を使った製品説明や商談などをされていた、ある専門機器メーカー様。
営業現場の負荷軽減やユーザーの利便性向上のため、新たな製品サイト構築により、約28万SKUに上る製品データを最大限に活用できるようになったソリューション事例を紹介します。
当該クライアントとは、今回以外にも「採用」「会社案内」「多言語対応」などのWebサイト構築でも、広く深いお付き合いをいただいています。
プロジェクト概要
専門機器の開発・製造・販売
約28万SKUを網羅する製品サイト構築
約2年
POINT
課題
最新の製品データがWebサイトに反映されておらず、紙カタログとの情報の差異が生じている
掲載されている情報の検索性が低く、ユーザーが求める情報にアクセスできない
商談には重い紙カタログでの説明が必須で、自社の営業担当の負担が大きい
提案
コーポレートサイトと製品サイトを切り分け、製品サイトを優秀な「営業担当」にする
検索キーワードに対して直接詳細ページに遷移でき、関連情報を閲覧できる導線を設計
ビッグデータと連携させ、ユーザーの業種ごとにコンテンツを個別最適化
成果
「製品や事例が探しやすくなった」「信頼性が大幅に増した」とユーザーや営業現場双方から高評価
迅速に情報収集できるようになったことで、商談スピードや質が向上し、不要な問い合わせも削減
サイトページ数や掲載情報量が増加し、副次的効果として全体PV・アクセス数も増加
背景/課題
Webサイトに最新の製品データが反映されておらず、重い紙カタログで現場が右往左往。
ユーザーにとっても製品が見づらいという課題

「営業時の使いやすさ」と「製品の見やすさ」の両面に課題
約28万SKUの製品数を取り扱い、グローバル展開されている専門機器メーカー様。
「Webサイトへの掲載情報が少ない」「最新情報への更新や最適化が行われていなかった」といった課題をお持ちでした。
そのため、営業担当が紙カタログを手にしてお客様先を訪れて、製品説明や質問対応を行う必要があったのです。
また、ユーザーにとっては、最新の製品データが掲載されていないため、自社のコーポレートサイトで検索しても表示されない製品がある、あるいは目的に適した製品を検索しづらいという状況でした。
自社の営業担当の負担も下げ、ユーザーへのサービスレベルを向上させる必要性がありました。
Webサイトの根本的なリニューアルを検討
そうした課題や背景を受けて当社のセミナーに参加され、「Webサイト全体への根本的な考え方」「ユーザーへの最適化」「制作進行の仕方」などに評価をいただきました。
そこで、下記の要望に取り組むことになったのです。
プロジェクトの
ポイントや工夫
コンセプトは「製品サイトを優秀な営業担当に」。
CMSを導入し、ユーザーニーズを土台とした導線を整備
検索内容や検索カテゴリに応じ、製品詳細へダイレクト遷移
大量のデータに対して、目的の情報に素早くたどり着けるように製品サイト内の仕組みを改善。
製品名や型番が完全一致するキーワードの場合は、直接詳細ページに遷移するようにしました。
ビッグデータを活用し、そのユーザーにカスタマイズされた製品群や事例を表示
製品サイトを訪れたユーザー(企業)の業種をビッグデータと連携して特定し、その業種に適した製品や事例をシステム側で判断して自動的に表示するように設計しました。 これにより、ユーザーは製品サイトを訪れた時点で、業種に特化したトップページを閲覧できるインターフェイスを実現。 営業担当とユーザーにとっての利便性が、格段に向上しました。
Excelによる製品情報の一元管理と一括反映
従来のやり方では各部署が個別に紙カタログを更新したものを、Web担当者が手作業でWebサイトに反映していました。
今回のプロジェクトでは、製品情報をExcelで一元管理する仕組みを構築。
各部署がExcelに情報を集約し、そのデータを製品サイトに一括でインポートして反映できるように運用フローを変更しました。
また、Excelを元に紙カタログも制作することで、情報の源流を整えることができました。
今回のプロジェクトで大きな山場となったのが、この「Excelによるデータ整理」です。
約28万SKUという膨大な情報の整理と、入力フォーマットを一元化してまとめる作業には相当なリソースが必要となりました。

提案力を存分に活かし、抜本的改善へ
「Webサイトの見栄えをキレイに」「CMSを導入して、入力や更新はクライアントに任せる」というケースは多く見受けられます。
しかし当社では、一歩踏み込んだ提案力で「製品情報を網羅し、営業担当もユーザーも便利になる製品サイトづくり」をゴールに設定しました。
パートナーとしてコンサルフェーズから参画し、必要な工数などを具体的にブレイクダウンすることで、着実な成果につながる製品サイト構築を実現しました。
成果
製品や事例を探しやすくする方策を随所に。
利便性が格段に向上したことで、
社内外から高い評価を獲得

社内外から高評価を受け、アクセス数増加にも寄与
リニューアル後、社内外で実施されたアンケートでは、営業担当からは「情報が網羅されていて便利」 「紙カタログを持ち運ぶ負担が軽減された」、ユーザーからは「見やすくなった」「探しやすくなった」など、高い評価をいただきました。
また、副次的な効果として、ページ数が増えたことによる全体的なアクセス数の増加にもつながりました。
アクセスが増加し、満足度も上昇
さらに、IPアドレスから情報を取得できる外部サービスと連携することで、顧客属性などを把握しやすくなっています。
検索性の向上や関連情報の表示により、「探しやすい製品サイト」へ
型番や製品名といった、キーワードによるダイレクト検索に対応したのはもちろんのこと、検索後にCADデータや事例といった関連情報も表示されるといった方策も実装。
機能面でこだわり、「とにかく探しやすい製品サイト」を追求しました。
さらに、カテゴリごとに異なる絞り込み条件も設定し、用途や仕様などの条件を組み合わせながら、効率的に製品を選べるようになりました。
営業担当の負担が軽減され、商談がよりスムーズに
今までは製品説明の際に「紙カタログの何ページ」という案内の仕方がメインだったところを、現在は製品サイトで最新情報やスペックなどを即座に提示できる体制に。
商談スピードが上がると同時に、「不要な問い合わせが減った」「古い情報が掲載されたままなどの、データのノイズがなくなった」「前提のすり合わせができた状態から商談がスタートできる」といった声をいただきました。
プロジェクトの推進方法にも、高い評価と満足度
会議運営の仕方や「ゴール設定を決めた上で、どのタスクをいつ推進する必要があるのか?」を具体的に落とし込んだスケジュールをあらかじめ設定。
目指すべき目標を明確にした上で推進したことで、「安心してプロジェクトに臨めた」「ゴールが決まっていたから力を注げた」という点にも高い評価をいただきました。
メッセージ
製品や情報の「大量のデータ」は眠っている資産。
有効活用すれば、ビジネスが加速する
多言語対応やPIMの導入など、他プロジェクトも進行中
今回のクライアントとは、今後の展望として「多言語化の推進」など、他のプロジェクトも着々と進んでいます。
Excelをベースにしながら、PIMの導入なども視野に入れています。
大量のデータの有効活用なら当社にお任せください
製品や情報、コンテンツなどの「大量のデータ」を保有しながらも、その資産を有効活用できていない会社は多いのが実情です。
その課題を当社では、「Webサイトの構築」により、ビジネスを加速させるお手伝いをいたします。
これまでに、大量の情報や製品群を扱うクライアントとともに、大規模なプロジェクトを数多く成功へと導いてきました。
独自の豊富な知見とノウハウを活かし、一歩踏み込んだ提案からコンサルフェーズ、実装に至るまでを、自社完結の一気通貫型で伴走します。
課題を感じておられる企業様があれば、決してあきらめることなく、当社まで一度ご相談ください。





