第2章 ブランディングの本質
ブランドを訴求することがマス告知の重要な仕事だった時代は終わりを告げようとしています。今考えなければならないのは、選挙運動のように商品名を連呼したりイメージだけを伝えようとする作業ではなく、そのブランドが持つ本質的な意味やそのブランドが与えてくれる体験、それ自身が問題となります。
ロゴや企業名がユーザに認知されるのは、もはやそのサービス自身の本質をユーザに理解してもらう以外にありません。この10年の間にインターネットでブランド構築した会社はたくさんあります。たとえばアマゾンがいい例です。ただし多くの人は「アマゾン=欲しい本をすぐに届けてくれる点は知っていても、アマゾンのロゴまでは知らないでしょう。つまり、その企業が何をしてくれるかというブランドプロミスは知っているわけです。この場合、アマゾンのロゴを知る必要はないのです。
この例を参考にして、インターネットで何をしていかなければならないのかというと、ユーザに分かる言葉でブランドプロミスを明確に伝えていくことです。これがなされていないと、ユーザは、企業のWebサイトにたどり着くことはできず、結局そのWebサイトを体験してもらえません。インターネットは企業がユーザに「満足体験」を提供できる唯一のメディアといえます。この満足体験がWebブランディングにつながります。
ブランディングという行為は、告知することを中心に考えているだけでは意味がないといえます。ブランディングが広告であるという時代から、サービスそのものを体験してもらう、そんな時代に変わってきています。
第3章 Webブランディングこそが企業ブランディング