CMS体験セミナーVol.1 違いが分かるCMS体験セミナー

本セミナーでは、CMSを導入する前に、各種CMSの比較の紹介や、実際に各種CMSを並べて操作できる体験会を実施しました。

株式会社キノトロープ 執行役員 開発部 部長 高橋 輝 (たかはし あきら)

講師紹介

株式会社キノトロープ 執行役員 開発部 部長
高橋 輝 (たかはし あきら)

秋田県出身。2008年キノトロープ入社。大規模Webサイトから会員機能、検索機能などのスクラッチ開発を含むWebサイトの要件定義~設計・開発・制作まで多くのプロジェクトに従事。各種セキュリティツールやアクセス解析・分析も行う。プログラミングは単にゲームを作りたいから+なんとなくかっこよさそうだからという理由で始めた。

CMSはコンテンツマネジメントシステム、つまり、コンテンツを一元管理、利用できる仕組みです。コンテンツ(「基本情報」「製品情報」「よくある質問」など)をDBで持っておき、各ページの適切な場所に表示することができます。例えば、特定の製品情報ページには、DBから「よくある質問」を表示することができます。これにより、DB内の一つのコンテンツを更新すれば、表示側のすべてのコンテンツも同時に更新されることで、運用の手間、コストの軽減や、更新漏れなどのヒューマンエラーも防止することができます。何万ページもあるような大規模Webサイトだと、どこに同じコンテンツを表示させているかわからない場合も少なくありません。コンテンツを一元管理していないと、少しの修正であっても、大規模な調査と修正で多くのリソースを使ってしまい、多くの運用コストが発生してしまうことにもなりかねません。共通するコンテンツが複数ある大規模サイトであれば、導入をおすすめします。

また、コンテンツごとに管理をしているため、ユーザーの属性やニーズごとに、コンテンツを出し分けることができます(1to1)。例えばAmazonのように閲覧した製品の関連情報や、おすすめ製品など、ユーザーのニーズごとに適切な回答を提示できるように設計することも可能です。このような、Webサイトを最高のサービスツールとして実現するためにはCMSの導入が必須です。

一概には言えませんが、大きく以下のような違いがあります。

オープンソースの場合、ライセンス費無償で使用でき、標準機能が少ない分、カスタマイズ性が高い傾向にあります。しかし、その点セキュリティ面のリスク(攻撃されやすい)が大きいため、自社でのセキュリティ対策や、頻繁なアップデートが必要になります。トータルで見るとコストが多くかかってしまう場合が多いです。
一方で、商用CMSの場合、ライセンス費がかかるものの、セキュリティ面のリスクは、オープンソースに比べて低い傾向にあります。

静的CMSの大きな特徴は、「あらかじめCMS内にHTML(ページ)を準備して置き、ユーザーがアクセスした際にそのまま表示される仕組みです。一方で動的CMSはユーザーがアクセスしたタイミングで、初めてページが生成させる仕組みです。先にも説明した1to1を実現するためには動的CMSツールの導入が必要です。
どちらが良い、悪いということではなく、Webサイトでやりたいことや実現したいことにに合わせて、選択が必要になります。

CMSを選ぶ際、以下の項目を基準に選定しましょう。

基本は「Webサイトで何をなし得たいか」をベースに考え、「スケーラビリティ」つまり、Webサイトの規模感で選定しましょう。とはいえ、自社で選定することは難しい場合もあるので、知識があるWeb制作会社と相談して,要件要望を提示し、最適なCMSを提案してもらうことが、導入失敗しないためのポイントとなります。

キノトロープでカスタマイズしたCMSの紹介

標準のHeartCore管理画面の場合、コンテンツ欄にテキストを入力する機能しか備わってないため、標準のまま使用はできません。多くの場合、WordのようなWYSIWYG(ウィジウィグ)エディターに変更し、文字サイズや画像挿入などを可能にカスタマイズすることが多いです。

キノトロープがカスタマイズしたHeartCore管理画面は、タイトルやURL、meta情報、パンくずなど専用の入力欄を設けることはもちろん、コンテンツの入力には「ブロックテンプレート」を実装し、知識がない方でも簡単にページを作成できる仕組みを導入しています。

キノトロープが開発した、あらかじめデザインされたパーツを選択することで、簡単にページが作成できる仕組みです。これにより、運用者のリテラシーに関わらず、自社でクオリティを担保したWebサイト運用が可能です

セミナー参加者の方にHeartCore、NOREN、PowerCMS X、Drupalの4つのCMSをキノトロープがカスタマイズした管理画面を自由に操作していただきました。

CMSには多くの種類があり、どのCMSが最適なのかを選ぶことは、企業Web担当者の悩みの一つです。選定基準として前提となるのは「Webサイトで何をなし得たいか」ということ。これが明確になれば、おのずと最適なCMSが決まります。一方、これが決まっていないと、選ぶことができず、導入が失敗してしまうことも少なくありません。なし得たいことを明確にし、制作会社からの最適なCMSの提案を受けることが大切です。

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