独立精神とチャレンジングなカルチャーにより、士気の高い風土が根ざしていた巨大グループのクライアント。
しかし同時に、各社や各部署がそれぞれWebサイトを制作しており、「個別最適化が進みすぎている」という課題を抱えていました。
今回は各部署との折衝を積み重ね、段階的に合意を積み重ねたことで、バラバラだった状態から「全体最適」へと導いた事例を紹介します。
CMS導入を起点に、ブランド統一と持続可能な運用体制を実現しました。
プロジェクト概要
モビリティ製品事業を中心とした、コングロマリット
コーポレートサイトのリニューアル。約1万ページを約1,000ページに
約1年(現在も継続中)
POINT
課題
世界で数十万以上の従業員を抱える巨大グループ。各社や各部署で、それぞれのサイトやブランドなどのサイトを展開している状態
独立独歩型のカルチャーが根付き、各サイトが高いモチベーションで制作・運営されていた
反面、グループ全体で各サイトなどの実態が掴めず「ガバナンス不足」という課題が浮上
提案
本部とブランディング部署の「グループ全体でのブランド力の向上」というミッションを、全社に浸透
各社や各部署に足繁く通い、それぞれの想いなどを汲み取る。その上で、ミッションを丁寧に伝えることで「意識の共有」を実現
CMSを導入したコーポレートサイトの基盤構築を行い、運用にかかる時間やコストを削減。グループとして、サイト全体を把握できる社内体制を整備
成果
独立独歩型から「全体最適」へ。社内体制を変革・一元化し、CMSによる基盤構築を実装
バラバラだった状態から、全体が把握できるコーポレートサイトへ。マーケティング戦略に活かせるデータの収集などが可能に
全体を統括できる体制を盤石にするため、司令塔となる「Webマスター」を創設。現在もブラッシュアップを重ねながら、進化を続けている
背景/課題
各社、各事業部の熱量が高く、独立独歩型のカルチャー。一方で、巨大グループとしての統一感が薄く、Webガバナンス不足という課題も

国内外で数十万以上の従業員を抱える巨大グループ。だが、全体のブランド力を活かせず
売上数兆円規模を誇り、国内・国外を合わせると150近くの法人を有するコングロマリットのクライアント。
コーポレートサイトの主要ドメインはあったものの、グループ各社や各部署がそれぞれのサイトやブランドなどのWebページを構築しており、個別最適化が進んでいる状態でした。
その背景には「新たなサービスを仕掛けたい」「アイデアが通りやすい」といった、同グループの独立独歩型カルチャーがあります。
そのため、各サイトの制作や運用に対するモチベーションは非常に高い状態だったのです。
一方で、グループ全体の実態が把握できていない「Webガバナンス不足」という課題が横たわる
各サイトへの熱量は高かったものの、「グループ全体の統一」などに課題がありました。
無数とも言えるサイトが乱立しており、「コーポレートサイトに至るリンクもわかりづらい」という状況だったのです。
そうした課題が横たわる中で、本部やブランディング部署は、強い危機感を抱いておられました。
さらに各社や各部署が別々の制作会社に外注し、HTMLを使ったサイトも多かったことから、時間やコスト面の問題も孕んでいたのです。
それをまとめるために、同社のプロジェクトチームが稼働。しかし、各社や各部署の熱量に押されて推進が難航していました。
各社や各部署を横断し、それぞれの事情に応じたヒアリングを提案へ
まずは本部とブランディング部署の、「グループ全体でのブランド力の向上」といったミッションを遂行するために、現状の棚卸しを開始。
すると、「どのサイトが、どのドメインやサーバーで運営されているか把握できていない」といった課題が浮き彫りになりました。
そこで各社や各部署を訪問してヒアリングを実施し、本部のミッションを丁寧に伝えることで「意識の共有」を目指すことを提案しました。
プロジェクトの
ポイントや工夫
各社や各部署を足繁く回り、ヒアリングと説得。泥臭い業務の積み重ねで、表面的ではなく組織全体の改革に寄与する

もっとも困難を極めた、グループ全体への課題意識の共有
個別最適化されていたサイトを一挙にまとめ上げ、「グループ全体でのブランド力の向上」を目指すプロジェクトがスタート。
しかし、そのミッションを各社の担当者に浸透させていく過程は、一筋縄ではいきませんでした。
各所の熱量が高く、実際に過去の成功体験が積み重ねられていたためです。
その中で、現状を定量的なデータで示しながら(例:ユーザーの流入経路や回遊状況、ブランド理解の分散傾向など)、粘り強く各所を回り続けました。
表面的ではなく、組織全体の改革を促進する抜本的な提案
当社にお問い合わせいただく以前にも、色々な会社に相談をされていたクライアント。
その中で当社を選んでいただいた決め手は、「表面的なサイトの施策だけに留まらず、体制そのものの抜本的な立て直し」という提案内容でした。
組織全体、各社の担当者の意識改革にまで踏み込んでコンサルティングを行うという提案に対して、期待を抱いていただいたのです。
各社のプロダクトや風土などへの理解を深め、説得に回る
まずは点在している各部署を一つひとつ周り、ときには工場見学をさせていただくなど、プロダクトや運営方針をきめ細やかに汲み取りました。
その上で「グループとして行いたいこと」をデータなどを用いて説得。例えば「サイトを閲覧したユーザーの動き」「ユーザーはどのようなコンテンツに興味を示しているか」などを説明し、同時に各部署の「やりたいこと」のヒアリングも重ね、全体のバランスの調整に注力しました。
コーポレートサイトの基盤構築は、ファクトに基づき柔らかく伝えながら推進
コーポレートサイトの基盤構築において、各部署からは「自らのブランドやプロダクトを大きく掲載したい」といった要望が出ていましたが、「同社の祖業であり、世界トップシェアのプロダクトを最優先に掲載する」などの、調整を重ねました。
各部署の想いを大切にしながら、自分事として思考する“主観性”と、「ユーザー視点」という“客観性”を往来しながら粘り強く調整を続けることで、大規模プロジェクトを完遂したのです。
成果
個別最適を尊重しつつ、戦略的な全体最適を段階的に実現。「マーケティング戦略に活きるサイト」に生まれ変わり、ユーザーが求める情報に直接たどり着ける構造へ

「1人体制の属人化」から、完全に解放
これまでバラバラだった社内体制を一元化し、CMSによる基盤構築を実装。自社内での運用が可能になり、個別に認識されていたサイトの状況がグループ全体で把握できる仕組みを整え、PDCAも自社内で完結できるようになりました。
また、サイトの構造化・健全化も大きな成果です。
以前は「社名」で検索してトップページを訪問した後、コンテンツを探して下層に降りていくというケースが多く見られました。
しかし、リニューアル後はユーザーが「抱えている問題」や「気になっているプロダクト名」で検索すると、直接ページにアクセスできるようになり、ソリューションの提供ができるサイトに生まれ変わったのです。
マーケティング戦略に活かせるサイトへ。データを起点に改善を回せる体制に
プロジェクトでは、散在した約1万ページに及ぶ情報を整理し、再編。情報設計を見直すことで、ユーザーが目的の情報へたどり着きやすい構造に刷新しました。
さらに、グループ全体でマーケティングデータを集約・可視化し、課題抽出から改善までを、個別ではなくグループ全体でPDCAサイクルを回せる運用体制を構築。
どのようなコンテンツが求められているかを継続的に検証し、「必要なコンテンツを制作する」といった施策を機動的に実行できる状態へと移行しました。
その結果、これまで同グループを認知していなかった層にも訴求できるサイトへと進化しています。
社内体制を一新後、本部が全体を統括できる体制に。現在も改革を継続中
本部とブランディング部署が、全体を統括できる体制を盤石にするため「Webマスター」という司令塔となるポジションを創設。
Webマスターの直下に、既存のWeb担当者が付くという組織を整えることで、過去のような個別化を防ぎ、本部の方針が隅々まで行き届くガバナンス体制を確立しました。
また、Webマスターを支えるパートナーとして当社も参画。運用の上での疑問点などに対して、当社が対応することで本部の負担を軽減しています。
現在もクライアントとのお付き合いは継続中で、日々ブラッシュアップを重ねながら、今後はグローバルサイト展開に向けての計画を進めています。
メッセージ
Webサイトの構築のみならず、「抜本的な組織改革が必要」という難しいケースこそ、当社にお任せください
表面的なWeb施策では解決できない、煩雑化した現状の整理と合意形成の壁
社内でサイトや運用がバラバラに拡張し、課題は認識しているものの「関係者も多く、何から整理し、どう合意形成を進めればよいかわからない」という企業は、多いのではないでしょうか。
また、成果を求められ板挟み状態になっているWeb担当者も少なくないことでしょう。
こうしたケースでは、単なるサイトリニューアルだけでは問題の本質的な解決にはなりません。
抜本的な組織改革を見据え、構想から実装まで伴走
そこで、当社の出番です。
これまで「バラバラな状態を整理し、抜本的な組織改編にまで踏み込む」というプロジェクトにおいて、数多の実績を積み重ねてきました。
どのような複雑な問題であっても豊富な知見やノウハウを用いて紐解き、根本的な原因を洗い出します。そして、きめ細やかなヒアリングを経て、的確な提案を行います。
さらに、数字やエビデンスなどロジックに基づく説得はもちろんのこと、関係者一人ひとりと向き合いながら推進する実行力が持ち味です。調査からコンサルフェーズ、提案から実装に至るまで丁寧に進めますので、ぜひお任せください。





