「大量の製品情報がバラバラになっている」「Webサイトとうまく連携できていない」という悩みを抱えている企業は多いでしょう。
ある大手リゾートホテルチェーンの運営会社様でも、「各拠点で顧客情報が管理されている」「顧客がほしい情報をWebサイトに反映する仕組みがない」という課題をお持ちでした。
そこで当社ではまず、詳細なデータを一元管理できる社内ポータルサイトを構築し、加えてデータをWebサイトに反映できる仕組みづくりを実施しました。
プロジェクト概要
ホテル
全国30施設以上
10年以上(他案件も含む)
POINT
課題
全国30施設以上に顧客情報が点在し、法人顧客に適応される「割引率」「利用枠」といったデータが全体で共有できていなかった
予約時のやりとりなどを手作業で実施する必要があり、運営側も顧客側も手続きが煩雑に
Webサイト上で、顧客が「あと何名割引価格で泊まれるか?」といった情報を閲覧できなかった
提案
まずは社内ポータルサイトを構築し、点在していた顧客情報を一元管理化
中間データベースを経由させることで、社内ポータルサイトとWebサイトを連携
Webサイトに顧客がログインすると「残泊数」「割引率」などが表示されるように設計
成果
社内ポータルサイトとWebサイトの橋渡し役として「中間データベース」を用いることで、顧客側の利便性向上と運営側の工数軽減、セキュリティの確保を実現
顧客情報の「見える化」によりマーケティング施策にもつながり、顧客満足度と売上向上に寄与
コンサルから参画し運用までを一気通貫で行なうことで、強固な信頼関係を構築
背景/課題
顧客情報が各拠点に点在。運営側の工数軽減と顧客側の利便性、双方の追求が必要に
全国30以上の宿泊施設を有するも、横断するシステムが不在
大手リゾートホテルチェーンの運営会社では、Webサイトでは代理店などを通さず直接予約を促進する「ベストレート保証」を訴求。
一方で、利益の主軸となるのは、直接契約した法人顧客向けの「福利厚生」用途でした。
さらに独自の会員の組織体系によって、割引率が変動したり、割引できる泊数に制限があったり、煩雑なデータが存在していました。
法人顧客に対して「自社の社員があと何泊使用できるのか?」や「割引率はいくらか」といった情報をWeb上で提示するには、過去の宿泊実績や会員ランクなど複雑な条件を一元管理し織り込む必要があります。
しかし全店を網羅する社内ポータルサイトやデータベースがなく、ホテルごとに独立したシステムを使用していたことで、これらの情報に顧客が直接アクセスできない状態になっていたのです。
そのため顧客データの確認・調整や顧客からの問い合わせ対応が事務局に依存しており、大きな負担になっていました。

当社サービスの導入を決定された理由
もともとは当社の実績に対してオファーをいただき、取引開始後はサイトリニューアルを含めて10年単位でのお付き合いがありました。
その中で「Webサイトを制作して終わり」ではなく、当社の強みであるコンサルティング力と数字にコミットするクリエイティブ力に対して信頼をいただいていました。
そこで「運営側と顧客側の双方にとってわかりやすく、効率的な仕組みづくり」という趣旨でサービスの導入がスタートしたのです。
プロジェクトのポイントや工夫
各拠点を横断し重要なデータを共有。さらに中間データベースを用いてデータをWebサイトにつなぐ
管理ポータルシステムを構築。さらにWebサイトと連動へ
運営の効率化に向けて、全体的な情報を網羅する社内ポータルサイトの構築を提案。
これにより、各ホテルのオンライン予約や宿泊実績などを一元管理できるようになりました。
加えて社内ポータルサイト上のデータを、Webサイト用に自動変換した上で顧客が閲覧できる仕組みを実装。
この連動により顧客が「残りの宿泊数」などをマイページで確認できるようになり、運営側と顧客側ともに利便性が格段に向上しました。
社内システムとWebサイトを橋渡しする、中間データベースを構築
今回のプロジェクトの肝になったのは、社内ポータルサイトとWebサイトをつなぐ、中間データベースの構築にあります。
中間データベースにより、例えば社内ポータルサイトからWebサイトにデータを送る際に、運営側では必要不可欠な個人情報を、自動的に顧客側には非表示にするといった制御が可能に。
中間データベースが橋渡し役になることで、大量かつ流動的に変更とアップデートを重ねる顧客データがリアルタイムで整理され、セキュリティと速度を両立した上で、「データ混在の防止」「基幹システムトラブル時にもWebサイトは24時間常に稼働」などの要件もクリアしました。

独自の強みを活かし、クライアントに寄り添う
今回工夫したポイントである中間データベースについて、当社では豊富な知見を有しています。これは自社完結・一気通貫で担当しているからこそ蓄えられた独自のナレッジです。
今回のプロジェクトにおいても、「Webサイトにはどのような機能が必要か」「顧客には何を見せるべきか」を熟考した上で、社内ポータルサイトを開発し、整合性を追求。
過去の経験で鍛えられたノウハウと、総合的なマネジメント力が活きました。
成果
バラバラの管理体制から一元化へ。マーケティング施策にも寄与

顧客の利便性と、運営の工数低減を同時に叶える
従来はバラバラに管理されていた各ホテルのWebサイトを統合し、顧客に正確な情報をリアルタイムで届けられるようになったことで、「自社の社員に福利厚生の告知がしやすくなる」など、サービスレベルが劇的に向上。
また、一度ログインして会員になると利用可能枠や割引適用状況が確認できるようになり、予約時の属人的な手続きをゼロにしました。
運営側は社内ポータルサイトにより各ホテルの情報が共有され、顧客ごとの予約状況や利用実績、割引適用状況を管理画面で把握可能に。
従来は手作業で行っていた確認作業などが削減されたほか、問い合わせや管理工数といった業務負荷が大幅に軽減。スムーズな運用体制になりました。
マーケティング施策にも役立つ
システム導入により過去の実績が見える化したことで、メルマガの発信といったマーケティング戦略にも活用可能に。
例えば、お盆に必ず北海道に旅行される方に対して、「お盆の時期に最適な同社系列の別のホテルのご案内」を差し上げるなど、顧客満足度と売上の向上につながりました。
プロジェクトマネジメント力で、総合的アドバイザーに
「何かあったらまずはキノトロープに相談」という関係性を構築。
技術面はもちろんのこと関係各所との調整力もご評価いただいています。
特に社内システムにおいては「工数を減らしたい」「この機能がほしい」など各所から要望が出されます。
その中から最適解を導き出して、全国行脚で説得に回るといった地道な活動に時間をかけたことも、ご満足いただいたポイントです。
メッセージ
30年間培ってきた豊富な知見やナレッジを活かし、どんな業種や業態であっても「社内システムとWebサイトの連動」による、大量データの有効活用などに対応。
数多くの商品などを扱っており、PIMやDAMを検討している方におすすめ
当社では、「大量の商品データが各拠点やシステムに混在する」といった企業に対して、まずは社内システムの整理を行います。
並行して、Webサイトを利用する顧客に対して「何が求められるのか?」を起点に、社内ポータルサイトやPIM、DAMなどとWebサイトを、中間データベースを用いてつなぎ、運営側にも顧客側にも恩恵をもたらす施策を実行します。
社内システムのデータを有効活用できていないケースも、安心してご相談ください
社内システムのデータを有効活用できていないケースも、安心してご相談ください
例えば化粧品メーカーなど、すでに社内の基幹システムなどで大量の製品データを管理しているケースであっても、「Webサイトと連携していない」「データを有効活用できていない」という事例は多いことでしょう。
当社はインターネット黎明期から30年にわたり総合的なご支援を続ける中で、Webサイトと社内システムの双方の知見とナレッジを蓄積してきました。
コンサル~運用までを社内で手がけ、運用フェーズにおいても調整や修正、「ここをさらに伸ばしたい」という希望にも寄り添わせていただきますので、ぜひご相談ください。





