こんにちは、キノトロープアカデミーです。
「キノトロープアカデミー」は、Web業界のトップランナーである株式会社キノトロープの社員が講師を務めるオンラインアカデミーです。リモートワーク時代に不可欠な「個のスキル」を高め、職人のような「匠」を目指す人を増やしたい。そんな願いを込め、基礎から経営判断、業務フローまで、一生モノのナレッジを惜しみなく公開していきます。
<中級編 第20回>
【Webエンジニア向け】企業価値を高めるWebサイト開発手法 の第5回をお届けいたします。
担当は高橋です。
本記事では、開発チームのリーダーに向けて、最大の成果を生み出すための「開発チームマネジメント手法」を3つのキーポイントに絞って解説します。
メンバーの指示待ち化や特定個人へのタスクの偏り、直前の納期遅れといった現場特有の課題を取り上げ、その原因がゴールの共有不足や全体最適の欠如、リスク管理意識の低さにあることを指摘しました。
これらの問題を解決するために、1対1の面談による目標設定やスキルマップを用いた適切なアサイン、対面での日報による課題の早期キャッチなど、メンバーの長所を活かして自発的な行動を促すための具体的な施策と実践的なアウトプットを紹介します。
”企業価値を高めるWebサイト開発手法”をテーマに、
今日お伝えしたいことは3つあります。
リーダーの皆さん、「指示待ちメンバーが多く、効率的に動けていない…」というお悩みはありませんか。なぜ、その人たちは指示待ちになってしまうのでしょうか。
自発的に動けない、ということは、自分の役割やすべきことを把握できていないということです。そもそも、何を作ろうとしているのかを十分把握できていない状況なのです。
開発チームリーダーの皆さん、メンバーにプロジェクトの成果や目標をきちんと伝えているでしょうか。また、メンバー一人ひとりの目標と、そのために各自がやるべきことを明確に定義できているでしょうか。
もし、チームが主体的に動けていないと感じるなら「リーダーであるあなたが、プロジェクトのゴールをチームに共有できていないこと」、これこそが根本的な問題なのです。
まずは、プロジェクトの成果・目標を全員に共有してください。その上でメンバー毎の目標を設定し、各人がやるべきことを可視化しましょう。これを実現するための具体的な手法についてお話しします。
その具体的な手法とは、「面談の実施」です。開発プロジェクトキックオフの一環として、メンバーと1対1の面談を実施しましょう。面談では三つのことを実施してください。
一つ目は「ゴールを共有する」ことです。このプロジェクトで達成すべき成果・目標を伝えます。 例えば、成果は「Webサイト統合による売上拡充」、目標は「2サイト間において相互の特集・商品をスムーズに掲載できるシステムを構築する」などです。
二つ目は「ゴールを達成するための目標を決める」ことです。成果を出すために、そのメンバーがプロジェクトで達成すべき目標を決めます。例えば、「連携APIによる特集・商品データ表示を3秒以内に完了する」などです。
三つ目は「目標を達成するためにやるべきことを決める」ことです。目標に向かうために、そのメンバーがやるべき具体的なタスクを決めます。
トップダウンで一方的に伝えるのではなく、メンバー自身も考えて納得のいく答えが出せるようにリードしてください。例えば、「フロントエンド・バックエンドの性能を最大化するプログラム構造設計を行う」などです。
メンバーひとりひとりの目標と、そのためにやるべきことを定義できたら、定期的に進捗を確認してください。
単に「作業が何%進んでいるか」だけではなく、「目標にどれだけ近づいているか」「うまくいっていない場合はどのように行動を変えればよいか」など、メンバー自身の目標達成に向けて、メンバー自身が何をすべきか、という観点で話をしましょう。
決してトップダウンではなく自ら考えてもらうようにしてください。答えに詰まったときだけ選択肢を出してあげてください。この積み重ねによって、メンバー自身のやるべきことが明確になり、自発的に動けるようになっていきます。
「一部のメンバーだけにタスクが偏ってしまう…」という状況になっていませんでしょうか。ある人だけが忙しくて残業も発生している一方で、その同じ時期に、タスクがなく予定が空いているメンバーがいるという状況です。
あなたは普段、何を基準にしてメンバーにタスクを依頼しているでしょうか。「なんとなくできそうな人」や「なんとなく頼みやすい人」にばかり、タスクをアサインしてしまっていないでしょうか。
「リーダーであるあなたが、タスクのアサインを全体最適化できていない」、というのが根本的な問題です。
今すぐにメンバー全員のスキルを可視化しましょう。現状のチームスキルを把握したうえで、そのタスクに要求される技術と業務の観点から適切な人材を選定するようにしてください。
これを実現するための「メンバースキルの可視化」についてお話しします。

メンバーとスキル項目をマトリックスにしたスキルマップをつくり、現状のチームスキルを把握しましょう。
現状が把握できたら、メンバーそれぞれの長所を見つけてください。その長所を活かしたタスクをアサインすることができるようになれば、稼働の最適化につながります。
常に忙しかったり、常に空いてしまったりといった偏りが平均化されてくるはずです。
「担当している作業が毎回予定通りに完了しないメンバーがいる…」ということが起きていないでしょうか。
毎日進捗を確認していて、「問題ありません」と言っていたメンバーが、ある日突然「終わりません」と報告してくる。そのときはもう納期が迫っていて手遅れになってしまう…というケースです。
さて、ギリギリまで報告しなかったメンバーに問題があると思うでしょうか。いいえ、実は「報告を受けるほう」に問題があります。
「リーダーであるあなたのリスク管理意識が足りない」というのが根本的な問題です。
「ゴールの共有」の章で、進捗確認は「作業が何%進んでいるか」だけではなく、「目標にどれだけ近づいているか」「うまくいっていない場合はどのように行動を変えればよいか」をメンバー自身から引き出す必要がある、とお話ししたかと思います。
その意識をもって報告を受けていれば、「何か問題はある?」というあいまいな問いかけではなく、「何々という目標を何日までに達成するために、いま足りていないのは何?」という問いかけになるはずです。
毎日この問いかけをしていれば、メンバーが抱える課題を早い段階でキャッチすることができます。
これを実現するためには「リスク回避のための進捗管理」が重要です。その中でも重視すべきことが二つあります。
一つ目は「日報と口頭報告の実施」です。課題の早期キャッチアップのため、週報や月報ではなく「日報」を実施してください。毎日の事ですので会議としてではなく、自席での1分ほどの面談で結構です。
ただし、必ず「対面」で実施してください。対面が難しい場合でも、オンラインや電話等で必ず対話を行うようにしてください。文章だけでは相互コミュニケーションを十分にとることができないためです。
二つ目は「課題の優先度づけと実行」です。課題は同時に複数発生するものです。リーダーはメンバー全員の課題を取りまとめ、「プロジェクトのゴールを達成する」という観点から優先度を設定し、すみやかに実行に移していく必要があります。
最後までご覧いただきありがとうございました。

の3点についての内容でした。





