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<上級編 第6回>
Cookie規制とOne To One対応
についてお伝えします。

担当は高橋です。

近年、プライバシー保護の観点からWebブラウザにおけるCookieの技術的・法令的な規制が世界中で急速に進んでおり、従来のマーケティングやサイト運用は大きな転換期を迎えています。

しかしその一方で、ユーザがWebサイトに求める「自分に最適化された便利でスムーズな体験(One To One施策)」への期待はこれまで以上に高まっています。

こうした規制の壁を乗り越えて適切な情報を提供し続けるためには、これまでのフロントエンド中心のデータ保持方法だけでなく、サーバサイドでのCookie発行やデータベース管理なども視野に入れる必要があります。

自社サイトが提供すべきユーザ体験と実装コストのバランスを正しく見極め、最適なデータ保持方法を選択していくことが、これからのWebサイト運用における重要な鍵となります。

”Cookie規制とOne To One対応”をテーマに、
今日お伝えしたいことは3つあります。

プライバシー対策をより強化する動きから、Cookieやローカルストレージなどユーザのデータ保存する仕組みに関して、Webブラウザでの技術的な制限および、法令面での制限が進んできています。

Cookieは、ECサイトなどでログインを行う場合や、お気に入り保存機能などで利用されています。ユーザにとっても便利な機能であり、これがなければ、または無効としていた場合は、Webサイトでできることが大幅に減ってしまいます。

しかしながら、現状ではCookieを用いることでユーザがどのページを見たか、どのサイトを見たかをサイトをまたいでも追跡することがある程度可能となっています。

そのため、情報を開示したことのないサイトを訪れた場合も、以前見たことのある広告や自分向けと思われるコンテンツが表示されることがあるかと思います。

このように本人の同意なく、情報を第三者に提供されるような場合については、今後規制が進んでいきます。

技術面での規制としては、iPhoneなどの標準ブラウザであるSafariですでにサードパーティCookieとよばれる以前は利用できていたものが使用できなくなっています。Google ChromeについてもサードパーティCookieについては利用できなくなるといわれています。

これにより、サイトをまたいだトラッキングやリマーケティング広告、パブリックDMPといったウェブマーケティングなどへの影響の発生があります。

サードパーティCookieだけでいえば、自社サイト内での利用には影響はありませんが、iPhoneのSafariに関しては、ファーストパーティCookieについても規制があります。具体的にはJavascriptで発行されるCookieの保存期間が最大1日になるなどです。

これにより、お気に入りの保存や閲覧履歴の表示をJavascript経由でCookieに保存していた場合は、1日で消えてしまうため、実質機能しないものとなってしまいます。

その他、Web解析ツールやJavascriptを埋め込む方式の外部サービスなどにも関連してくるため、利用方法によっては大きな影響となってきます。

次に、法令面での規制としては、EUのGDPRなどで話題となりましたが、日本でも個人情報保護法の改正が2020年6月にあり、2022年4月に全面施行されました。

この改正でもCookie自体は「個人情報」としては扱われませんが、「個人関連情報」となり、個人情報と紐づけられる形で第三者に提供するような場合については、事前に同意をとる必要があるとなっています。

具体的なガイドラインは現段階ではありませんが、DMPやCDP、MA(マーケーティングオートメーション)などのツールを利用する場合などについては、影響があります。

Cookie保存の事前同意などが必須となるかは現段階ではわかりませんが、データを開示したら削除請求に対応するためには、システムの改修などが必要となる可能性があります。

このように、法令に対応するための改修が必要な場合など、Cookie制限関連での対応が必要となってきますので、今後の情報についても継続して確認し、早めに対応していく必要があります。

Cookie規制に関して、広告、マーケティング関連などの影響が大きいのですが、Webサイトの中でも当然Cookieを多く利用しているかと思います。

また、ユーザごとに最適な情報を提示するということは、ECサイトなど一般ユーザが多く利用するサイトでは当たり前のこととなっています。

そのため、企業サイトなどであっても訪れるユーザはその感覚・便利さを当然のように求めています。

企業サイトの場合、ECサイトとは異なり細かな個人の情報を保持していない場合が多いでしょう。その場合でも、ユーザごとなるべく適切な情報・必要な情報を提示する主な方法を説明します。



まずは、訪問回数での出し分けです。何度も訪れている人に対してはさらに深く知ってほしい内容などを優先して表示する方法です。



次に、直近閲覧したカテゴリの情報を優先して表示する方法です。企業サイトの場合もターゲットとなるユーザがいくつかに分かれてくるかと思います。

そのため、一度見たカテゴリ、商品情報なのかサポートなのか採用情報なのかなど、を次に来た際に優先して表示をします。



次に、直近閲覧した、今度はページをもとに関連したページを表示します。例えば、FAQを閲覧していた場合は、同じグループの他のFAQ情報を表示するなどです。

次に、検索条件の保存です。
検索機能を持つサイトの場合、ユーザは同じ条件または近い条件で再度検索する可能性が高いことが多いでしょう。その際に一から入力することは大変なので、前回入力した状態を保持する方法です。

次に、閲覧履歴の表示です。
ブラウザの機能でもあるのですが、一度見たコンテンツを再度見たい場合は多くあります。その時にすぐ目のつく場所に閲覧履歴があることで、ユーザをスムーズに誘導することができます。

最後に、お気に入り機能です。
商品・サービスなど多くの情報が存在するサイトの場合、再度確認したい情報を簡単に保持しておくと利便性があがります。

このようにWebサイトに応じて必要な施策を行っていくことは重要となっています。

ユーザごとに最適な情報を提示することは重要となっていますが、これはCookie規制とも関連しており、現在では制約があります。

そのため、ユーザのデータ保存方法についてどのような方法があるか説明をします。

データの保持方法には、
・フロントでCookieに保存
・フロントでローカルストレージに保存
・サーバサイドからCookieに保存
・サーバサイドのデータベースに保存
の4つの方法があります。それを比較した表です。



【フロントエンドでCookieに保存】
メリット
・実装が容易であり、別のサブドメインとも情報を共有できる
・静的ファイルのみでもデータ保持が実現できる

デメリット
・iPhoneなどでは保持期間が1日となる
・保存容量に制限がある(4096バイト)

【フロントでローカルストレージに保存】
メリット
・Cookieよりも保存できる容量が大きい(5MB~10MB)
・静的ファイルのみでもデータ保持が実現できる

デメリット
・iPhoneなどでは保持期間が7日となる

【サーバサイドからCookieに保存】
メリット
・iPhoneなどでも保存期間に制限がない

デメリット
・サーバサイド側にJavaやPHP等でCookieを発行、
・保存するためのプログラム設置が必要となる
※静的サイト、静的ファイルのみが動作するサーバでは利用できない

【サーバサイドのデータベースに保存】
メリット
・iPhoneなどでも保存期間に制限が出ない
・保存するデータ容量に制限がない
・どのような情報が保持されているか確認・集計が可能

デメリット
・サーバサイド側にJavaやPHP等でCookieを発行、
・保存するためのプログラム設置が必要となる
・データベース(MySQLやDynamoDBなど)の用意
・保存、読み出しのシステムを開発する必要がある

サーバサイドで保持する方法が機能的には望ましい方法ではありますが、Webサイトで必要な機能に応じて短期データ保持でもよければ他の方法でも問題ない場合もあります。

そのため、ユーザに提供するべき情報・体験を考えたうえで、費用対効果の高いデータ保存方法を行うことがよいでしょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

の3点についての内容でした。

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