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<中級編 第8回>
CMSツールのライセンス費
についてお伝えします。

担当は加藤 大二郎です。

CMSツールを選定する際は、単に導入時の初期費用(有償・無償)だけで判断するのではなく、将来の運用体制や拡張計画までを見据えた「総コスト」で検討することが極めて重要です。

無償のオープンソースは初期費用を抑えられますが、セキュリティ対応やアップデートなどの予期せぬランニングコストが自己負担として重くのしかかるリスクがあります。

一方で有償ツールは、手厚いサポートが費用に含まれる安心感があるものの、その課金形態はCPU・ドメイン・運用者数・コンテンツ量・法人単位など多岐にわたり、選び方を誤ると将来のサイト拡張時に思わぬ追加コストが発生しかねません。

さらに、見落としがちな本番環境以外の「開発ライセンス」や「保守ライセンス」の費用も初期段階から予算計画に組み込んでおく必要があります。

現在のサイト状況だけでなく、数年後のビジネス展開まで視野に入れ、自社にとって最適なライセンス形態を慎重に選択しましょう。

” CMSツールのライセンス費”をテーマに、
今日お伝えしたいことは3つあります。



単純に導入時の費用だけ考えると、無償の方がお得感がありますが、長期間CMSを利用するとなると、隠れたランニングコストに関しても気を付ける必要があります。

無償には無償のメリットとデメリット、有償には有償のメリットとデメリットがあります。

無償・オープンソースのCMSに関しては中級編 第4回「オープンソースのCMSツール注意点」にて詳しく解説していますので、そちらを参照してください。



では有償・無償それぞれに対し、どんなメリット・デメリットがあるのかですが、無償版のメリットは当然ながらライセンス費用がかかりません、これは大きなメリットと言えるでしょう。

ですが、不具合による対応、最新バージョンのパッチの反映など、実はランニングコストが大きくかさむ可能性があります。

逆に有償版はライセンス費用の問題を除くと、不具合への対応やパッチの反映はすべて費用内に含まれており、サポートが充実しているといえるでしょう。

初期費用を抑えて、ランニングコストを厚くするのか、初期費用をかけて、ランニングコストを抑えるのかライセンス費用の扱い方と、導入後の運用体制も加味して、適切なCMSツールを選択する必要があります。

Contrastingly, 有償ライセンスについて、どの様な違いがあるのか、想定されるサイト、体制において最適なCMSを選定する為に、ライセンス費に絞って解説いたします。

CMSのライセンスは、単純にCMSを利用するにあたり、「いくら」と簡単に決まるものではありません。CMSの利用方法、利用環境によってライセンス費が変わりますので、
同じことが出来るのに、ライセンス費の課金形態が違うだけで、余計な費用が必要になる場合もあります。

ライセンスの形態と、注意点に関して解説します。代表的なライセンス形態は、
・CPU単位
・ドメイン単位
・運用者数単位
・コンテンツ量単位
・法人単位
の5つあります。

【CPU単位】
CPU単位のライセンス形態は、簡単にいうとサーバー単位のライセンス形態です。

一つの高性能なサーバー何にCPUが複数あり、内部的に別別に扱える場合はCPU数によりライセンスが必要ですが、基本的には1サーバー1CPUが多いので、サーバー単位といっても問題無いでしょう。

クラウド等、サーバー数が不明な場合はインスタンス毎のCPUを1ライセンス単位とする場合が多いです。

では単純に、パフォーマンスによって何台のサーバーを利用するかによってライセンス費が変わるのでしょうか。
いえ。そんな単純なものではありません。

CMSには大きく二つの種類があり、動的CMS、静的CMSがあります。その特性によって、最低限必要なサーバーも異なりますので、ライセンス費にも影響があります。

CMSツールの動的、静的に関しては、中級編 第3回「CMSツールの動的?静的?」にて詳しく解説していますので、そちらを参照してください。

ではまず、動的CMSのライセンスについてです。
動的CMSは、お客様がサイトにアクセスするたびに、運用者が管理画面を触るたびにCMSツールのプログラムが作動致しますので、とても高負荷になり、またトラブルによりサイトがダウンする可能性があります。

ですので、一般的に動的CMSを利用する際には、サーバーがダウンしても問題無いように、予備サーバーを準備して、冗長化構成とする場合が殆どです。

ですので、CPUライセンスであれば、冗長化を考えると最低でもサーバー2台は必要となりますので、2ライセンスの購入が必要です。

もちろん大規模サイト、大人気サイトであればサーバー台数分のライセンス購入が必要となります。

また、運用を開始した後に、動的CMSはアクセス数や管理者数が伸びた際に、サーバーの増強を行う場合があります。もちろん、サーバーを増やすたびにライセンスの追加購入が必要になりますので、注意が必要です。

・動的な場合



次に、静的CMSのライセンスについてです。
静的CMSは、予めCMSが作り出したHTMLファイルを、Webサーバーに配置する手法ととりますので、サーバーのトラブルはとても少なく、CMSツールにトラブルが発生した際にも、お客様には影響がないため、動的CMSの様に冗長化する必要がありません。

ですので、同程度のサイトであれば、CMSツールは1台あれば問題無く、その場合もCPUライセンスであれば、1ライセンスの購入だけで済みます。

そして、サイトへのアクセス数が伸びた際は、HTMLを配置しているWebサーバーを増強するだけですので、ライセンス費に影響はありません。

・静的な場合



CPUライセンスの場合は、ライセンス本数を考えると静的CMSの方が少なく済みます。ですが、1ライセンス当たりの価格はCMSツールによって様々ですので、どちらが安いかは一概に言えません。

CMSツールによって、行いたい事、今後の展望性を加味し、適切なライセンス形態を選択してください。

特に大規模サイトや大人気サイトの場合、動的CMSは高額になりそうですが、あまりにも大量にライセンスが必要な場合は台数無制限ライセンスを提供しているCMSツールもありますので、相談してみると良いでしょう。

【ドメイン単位】
ドメイン単位とは、簡単にいうと一つのCMSにて、どれだけの数のサイトを管理するのかによって、ライセンス本数が異なります。



沢山のサイトを管理している場合は、その分ライセンス本数が必要となります。その場合は、そもそもドメイン・サイトを分ける必要があるのか、サイトの統合も視野に調整する事によってライセンス本数を少なくすることも可能です。

ですが、巨大サイトを専門サイトに分割する予定がある場合は、ドメイン・サイトが増えるたびにライセンスの追加購入が必要となるので、注意が必要です。現在のサイトの数、今後のサイトの数を加味して予算計画を立てる必要があります。

【運用者数単位】
これは単純に、CMSを利用可能なアカウント発行数によるライセンス形態です。
一人でCMSを扱うのであればライセンス本数は少なく済みますし、沢山の人が扱うのであればライセンス本数は多くなります。そこで、ライセンスを安く済ませる為に、一つのアカウントを複数人で使いまわす場合もあるでしょう。

その場合は、同じアカウントで同時ログインできなかったり、同時編集が出来なかったりと制約がある可能性があるので、導入後に使い物にならず、結果高額となるケースもあるので、注意が必要です



【コンテンツ量単位】
コンテンツ量単位とは、これは単純に、どれだけのコンテンツを扱うのか、CMSに登録可能なコンテンツ量によるライセンス形態です。



CMS導入時は、コンテンツも少なく、低コストで運用できるかもしれませんが、今後コンテンツを拡充していくと、コンテンツ量に比例してライセンス費が高くなる可能性があります。

すると、いつの間にか他のライセンス形態よりも高額になる場合があります。現在のコンテンツ量だけでなく、将来的なコンテンツ量も加味して検討が必要です。

【法人単位】
グループ会社が何社もいて、複数のサイトを運用していた場合、一つのCMSに統合していくケースがあります。いわゆる、一つのCMSに複数の法人サイトを管理する場合です。

このライセンス形態は少し複雑で、サイトの所有権、管理会社の数によって単純にライセンス数が必要な場合もあれば、子会社なら一つのライセンスで問題ない。だが、株式保有率に応じて別ライセンスの購入が必要など、様々です。

また、管理する法人が増えた場合、単純にライセンスを追加購入すればよいのか。これも少し注意が必要です。それは、海外法人の場合です。



CMSによっては、大元CMSの販売権を代理店が販売しているケースがあり、日本だけ、アジアだけの商流契約となっている場合があります。そこで、アメリカ法人のサイトを同じCMSで扱いたい、となった場合に、アメリカの代理店と権利が衝突してしまうので、そもそも同じCMSに入れる事が出来ない場合があります。

海外にも関連会社があり、今後纏める計画がある方は注意が必要です。

まず、大前提として言えるのがCMSツールはそのままでは有効に機能しないという事です。CMSを使って何を成し得るべきか、目的に応じてカスタマイズや設定・開発が必要です。

ですので、本番稼働しているCMSとは別に、開発を行うCMSも必要になります。つまり、本番ライセンスとは別に開発ライセンスの購入が必要な場合があるという点に注意が必要です。

開発ライセンスにも複数あり、公開後も検証として使うもの、追加開発を行う為に使うための開発保守ライセンス、といったものもあります。

これらは無償の場合もあれば、本番ライセンスよりも安価なもの、同額のもの等があり、開発環境、ステージング検証環境と利用目的によって価格帯を変えているものもあります。

また、この開発ライセンス関連は、本番稼働前から費用が発生するもの、本番稼働後から費用が発生するものもあります。

開発時からライセンスの購入が必要な場合は、開発期間に応じてライセンス費を初期構築費として加味する必要があります。意外と見落とすポイントなので、事前に確認すると良いでしょう。長期プロジェクトになればなるほど、無視できない価格帯となります。

工程として重要な、保守ライセンスです。本番稼働後のランニングコストに直結するので、開発時の環境を何処まで残しておくのか、どういった構成としておくのか、本番稼働後の在り方も視野に検討する必要があります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

の3点についての内容でした。

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