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Web業界の未来のために

Web業界を目指す人へ

IT業界の景気が多少上向きであることから、Web業界に興味をもっている若い世代の方は多いと思いますが、まずはWeb業界の現状についてきちんと認識して欲しいと思います。ビジネスとしてのWeb業界は立ち上がってまだ10年程度です。したがって業界としては、まだまだ未熟だということです。

たとえば、Webと似た業界として印刷業界があります。デジタルに移行する端境期に一時的な混乱はありましたが、業界としての歴史は長く、明確なワークフローも確立していたことから、各専門分野でのプロ意識も高く、ソリューションの平均レベルも高品位に保つことができています。

ところがWeb業界では、つい最近まで1人の人間がデザインからコーディングまで面倒をみて、場合によってはプログラミングまで手を出していました。つまり家内制手工業のような状態だったのです。最近になって、ようやく分業体制が進み、ワークフローが確立されてきたところですが、理系・文系入り交じっての開発現場では、コミュニケーションが十分であるとはいえず、ともすると開発作業が煩雑にもなりかねないような状況が続いています。しかし、Web開発はすでにビジネスです。クライアントからは高品位なソリューションを当然求められますし、それに応えるだけのプロ意識をもたねばなりません。

ただ業界が成熟していないという状況は逆にチャンスでもあります。たとえばディレクションという職種を考えた場合に、先に述べた印刷業界などではプロと認められるには10年程度の下積みが必要でしょう。しかしWeb業界では3年程度で認められる可能性があります。もちろんそれなりの努力が必要です。徒弟制度のような因習があるわけでもないので、現場に入り自分自身の努力であらゆる技術、知識を身に付けなければなりません。

最近になってようやくWebがメディアとして認識されるようになり、ビジネス市場として重視されるようになったことから、今後業界は急速に成熟していくと予想されます。おそらく5年もすれば印刷業界レベルに追いつくのではないでしょうか。そうなってから始めるのでは、現在のように短期間で自分の立ち位置を固めるというのは難しくなるでしょうね。だから、これからの2、3年で培う下積み経験というのが、非常に重要で5年後に業界に入ってくる人よりもかなり大きなアドバンテージを得ることができるはずです。



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